jsite.mhlw.go.jp■ 【障がい者（障害者）就職･採用･転職コラム】
同じオープンポジション求人でも、法定雇用を達成している会社と未達成の会社ではハードルの高さが違う
6月24日（火）の午後、千駄ヶ谷の東京体育館で「令和7年度 第1回障害者就職面接会」が実施されます。
求人企業が200社参加予定とのことで、有名大企業から中小企業まで様々な会社が参加するので、求人内容を比較してみると改めて気づいたことがあります。それは「オープンポジションの求人は、配属先を決めて無い＝受け入れ態勢を整えてないと同じ」ですが、求人企業が法定雇用率を達成している場合は、障害者採用ながら経験実力を重視する一般中途採用とほぼ同じ選考・待遇で、障害に関する配慮が多く必要な人は無理に採用しない＝受け入れ態勢を特別に整えずに済む…つもりなのだろう、と思える求人で、おそらく資生堂の求人がそれに近い気がします。
資生堂の求人票には、アピールポイントのところに2021年の時点で雇用率3.3%を達成していることが明記されており、たぶん無理に採用をしなくても良い状況だからこそ、正社員・オープンポジションで1名の採用ですが面接を4回も行うハードルの高い採用選考をされるのだろうと推測できます。めったに見かけない資生堂の障害者求人なので、応募者は多数いると思いますが、誰も採用されない可能性もあります。仮に採用が出来なくても、資生堂としては別に障害者雇用に問題は無いはずです。
一方、障害者法定雇用率が未達成なのか確認はしていませんが、4月1日に営業部2名・管理部2名の求人票を登録した後、同じ二つの求人を「6/24障害者面接会」用に改めて4月8日に登録をした株式会社STAYGOLDは渋谷に本社があるリユース買取卸売・小売事業で400名規模の会社です。
オープンポジションながら、わざわざ求人票を営業部と管理部の二つに分けて、それぞれ2名ずつ採用したいということは、合計で4名の採用をしたいのか分かりませんが、400名規模の会社なので法定雇用率2.5%は10ptあれば良いので、この求人の出し方をみると恐らく法定雇用未達成で、人事総務などの管理部門だけでは全ての不足分を満たす受け入れが出来ないので営業部でも採用します…と見える気がする一方で、「管理部門だけに受け入れさせるのは不公平だ！営業部門にも障害者の受け入れをさせろ！」と社内で議論があったのかな？とも思える求人です。
いずれにしても資生堂と違ってSTAYGOLDは、おそらく障害者採用のハードルを高くして合格者0名とはしたくない事情がありそうで、極論を言えば配属先はどこでも良い＝経験スキルより、安定した勤怠と人柄で採用をされる気がします。そして、障害者採用＆雇用で苦戦をしているからこそ、このような求人票が出てくるのであれば、どのポジションであっても障害者の受け入れ態勢が十分に整っている…ことは無いから、採用しても辞めるのか、採用が出来ないのか、と思ってしまいます。
ちなみに、株式会社STAYGOLDの障害者求人は、atGPやLITALICO仕事ナビにも掲載されています。正社員採用で給与がそこそこ良い求人ではあるし、大手転職サイトにも出ている求人なので、応募者が少ないことは無いと思うのですが、本当に入社して良いのか、安心して長く働くことが出来るのか、求人票から判断は出来ないですね。
いつもお伝えしていることですが、顕在化した求人（ハローワークや大手エージェントに登録された求人）は多数ありますが、本当に自分に適した仕事や職場がその顕在化した求人の中にあるのか？無い場合は、潜在的に採用ニーズがある会社から自分に合う会社を探すことが大事です。アンプティパは、一人ひとりの理想の仕事・職場の条件を明確にするサポートをするだけでなく、その条件に合う潜在ニーズのある会社を一緒に探します。
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